講演会他
日機連講演会「機械安全国際規格の紹介」を開催
日機連では、国内産業への機械安全普及活動の一環として毎年度講演会を開催し、主要な国際規格を紹介する他、機械安全に関係する幅広い情報を発信している。
今年度1回目は「機械安全国際規格の紹介」と題して、平成29年10月18日(水)に牛込箪笥区民ホール(新宿区箪笥町)において291名の参加者を得て開催した。
本講演会では、日機連が国内審議団体となっているISO/TC199(機械類の安全性)及びIEC/TC44(機械類の安全性-電気的側面)の概要と動向を国内委員会の各主査が紹介した。
ISO/TC199では、3月にサンパウロで総会が開催され、この中でIndustry4.0/ Smart manufacturingのSMCC(関連TC間で情報交換、共有すべき規格等の同定を行う等)がISO/TMBによって承認されたことが報告された。また、日本から提案した支援的保護システム(supporting protective system)の担当がWG3に決定し、11月30日~12月1日に東京でWGが開催される。
引き続き、ISO 11161を基にした研究部会「安全な生産システムの構築能力向上のための調査研究」活動の中から、主にインテグレータの役割とリスクアセスメントの実施について、事例を交えて紹介した。
IEC/TC44では、新たな動きとして、IoT, Industie4.0/Smart Manufacturing等の動きのなかでセキュリティ問題が機械の安全にも影響を与える可能性が高まっていることから機械安全とセキュリティの問題を検討するWG15(IEC 63074)が発足し、7月28日にIEC 63074のCDが回付された。
最後に、このIEC 63074CDの概要及び課題、制御システムにおけるセキュリティについての標準化の動きを紹介した。
講演後の聴講者アンケートについては、貴重なご意見として今後の機械安全活動の参考とする。
[講演概要]
1.主催者挨拶 [日本機械工業連合会 宮崎標準化推進部長]
2.ISO/TC199の動向 (PDFファイル 939KB)(禁無断転載)
・ISO/TC199部会と
・ISO/TC199の組織
・ISO/TC199の担当範囲
・ISO/TC199最近の活動
・まとめと今後
(参考) ISOとJISの対応表
3.統合生産システム(IMS)とインテグレータの役割 (PDFファイル 3.78MB)(禁無断転載)
・統合生産システム(IMS)について
・IMSの設計とリスクアセスメント
・IMSの設計と妥当性確認
・まとめ
3.IEC/TC44の最新動向 (PDFファイル 190KB)(禁無断転載)
・IEC/TC44の担当範囲
・IEC/TC44の組織
・IEC/TC44部会(国内)活動概要
・最近の安全技術の動向
・JIS制定・改正活動
(参考資料)IEC/TC44の規格とJIS
4.機能安全を実現する安全制御システムにおけるセキュリティについての標準化の動き (PDFファイル 555KB)(禁無断転載)
・はじめに:会社紹介&自己紹介
・IEC63074開発の背景と動機
・IEC63074CDの概要
・IEC63074の課題
-ISO12100との関係
-TC65担当Security規格との関係
・開発のタイムライン
・まとめ
この事業は、競輪の補助を受けて実施したものです。