ロボット大賞

「第7回ロボット大賞」表彰式

 日本機械工業連合会は、経済産業省、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省との共催により、10月19日(水)、東京ビッグサイト・東3ホールにおいて、第7回(平成28年度)ロボット大賞表彰式および祝賀レセプションを、受賞企業・団体関係者、審査委員など多数の出席を得て執り行った。

 表彰式では、経済産業省 糟谷製造産業局長、日本機械工業連合会 岡村会長(㈱東芝名誉顧問)の式辞(後述参照)のあと、表彰状及びトロフィー・楯の贈呈に移り、経済産業大臣賞が糟谷製造産業局長から授与され、以降、総務大臣賞が武田官房総括審議官から、文部科学大臣賞が 前川事務次官から、厚生労働大臣賞が 酒光総合政策・政策評価審議官から、農林水産大臣賞が 菱沼研究総務官から、国土交通大臣賞が 森技監から各々授与された。

 最優秀中小・ベンチャー企業賞(中小企業庁長官賞)は中小企業庁 木村次長から授与され、日本機械工業連合会会長賞(2件)は岡村会長から授与された。審査員特別賞(2件)および優秀賞(4件)は川村ロボット大賞審査特別委員会委員長(立命館大学教授)から授与された。

 なお、受賞ロボット・システムについては、後述の「第7回(平成28年度)ロボット大賞各賞表彰一覧」を参照。

 引き続き、㈱MUJIN 滝野代表取締役CEOから受賞者を代表しての謝辞、川村ロボット大賞審査特別委員会委員長から各受賞ロボット・システムの総評があり、表彰式を終了した。

 全体記念写真撮影、展示ロボット・システム視察の後、祝賀レセプションに移り、川村委員長の乾杯の発声の後、懇談した。

 

糟谷製造産業局長による式辞

岡村日本機械工業連合会会長による式辞

糟谷製造産業局長による経済産業大臣賞表彰

岡村日本機械工業連合会会長によるIDEC株式会社表彰

岡村日本機械工業連合会会長によるファナック株式会社表彰

全体記念写真

 

 

岡村会長式辞

 ご臨席の政府関係各位を前にして、誠に僭越ではございますが、「第7回ロボット大賞」表彰式に当たり、一言ご挨拶を申し上げます。

日本機械工業連合会は、経済産業省との共催により平成18年度より「ロボット大賞表彰事業」を実施して参りました。

今年度の第7回ロボット大賞では共催の幹事を務めさせていただいております。

振り返りますと、昨年2月に政府から「ロボット新戦略」が発表され、これを受けて、私ども日機連におきましても、この新戦略の実現に向けた取組みを鋭意進めて参りました。昨年5月には新戦略の推進母体として日機連が主たる支援団体となり、『ロボット革命イニシアティブ協議会』を立上げ、各般の活動を開始すると共に、本ロボット大賞事業につきましても経済産業省を始めとする政府関係者のご指導を得て、その事業の拡充に向けた具体的準備を昨年春以降進めて参りました。そして本日、晴れて拡充強化後はじめての表彰式を迎えることが出来ました。

ロボット新戦略をリードして頂いた経済産業省はもとより関係各省のご尽力に対し、心より感謝の意を表する次第であります。

今回から、関係各省の参画のもとで、表彰位についても6つの大臣賞を頂くこととなり、本ロボット大賞事業が、広範な分野へのロボットの普及に向けて、より一層大きな訴求力のある表彰事業とすることが出来たのではないかと考えます。

また、表彰位の拡充に平行して、募集部門・募集分野についての再検討により、新たに研究開発部門、人材育成部門が追加されるなどの新たな工夫が加えられました。こうしたなかで、以前に比べてより広範な分野・部門から総数151件の応募を頂き、前回第6回の86件から大きな飛躍を遂げることができました。

これらの応募に対しまして、審査特別委員会及びその下部組織である審査・運営委員会において、一次審査、現地調査、二次審査、最終審査と大変厳正な審査が重ねられてまいりました。

 応募数が多く、またこれまで以上に広範多岐にわたる分野からの応募のなかで、審査のそれぞれの段階での審査案件が当然ながら従来に比べて飛躍的に多くなり、審査員の方々には大変なご負担をかけることとなりましたが、最終的に15件の優れた受賞案件を決定することが出来ました。15件の受賞案件は、多様な部門・分野からの受賞となり、ロボットのフィールドが広がったことを実感できるものとなっています。

選定されたいずれの案件も、研究開発・実用化・事業化、更には人材育成に関係された方々の優れた創意と、ご尽力が結実したものでありまして、受賞された皆様には心からの敬意を表したいと思います。

 審査特別委員会と審査・運営委員会の委員の方々には、ご多忙中にもかかわらず非常に多くの時間を割いて頂き、精力的に審査に当たっていただきました。ノミネート委員会の委員の方々のご貢献を含めて、募集と審査に当られた全ての関係者のご尽力に対し、厚く感謝の意を表する次第であります 

また、ロボット大賞の広報などのために、ご協力いただいている団体が、前回までの10団体から今回52団体にまで拡大するなど、非常に多くの方々からのご協力を得て、本日の「拡大ロボット大賞」の表彰式を迎えることが出来ました。

この場をお借りして改めて厚く御礼を申し上げる次第です。

社会のあらゆる分野でロボットがより一層利活用され、人々の「生活の質」の向上に貢献できることを念願して鋭意努力してまいる所存でありますので、今後とも変わらぬご協力を賜ることができれば、幸いであります。 

最後に、本日ご列席の皆様方のますますのご発展をお祈り致しまして、式辞とさせていただきます。

ありがとうございました。

 

 

第7回(平成28年度)ロボット大賞各賞表彰一覧

 

表彰位

授賞対象

名称

受賞者

第7回ロボット大賞

(経済産業大臣賞)

完全ティーチレス/ばら積みピッキングMUJINコントローラ「Pick Worker」(ピックワーカー)

株式会社MUJIN

第7回ロボット大賞

(総務大臣賞)

Pepper

ソフトバンクロボティクス株式会社

第7回ロボット大賞

(文部科学大臣賞)

モジュール分散協働型収穫支援ロボットシステム(自走式イチゴ収穫ロボット)

国立大学法人宇都宮大学(尾崎功一研究室)

アイ・イート株式会社

第7回ロボット大賞

(厚生労働大臣賞)

HAL医療用下肢タイプ

CYBERDYNE株式会社

第7回ロボット大賞

(農林水産大臣賞)

ロボットトラクタの研究開発

ヤンマー株式会社

第7回ロボット大賞

(国土交通大臣賞)

SPIDER(スパイダー)を用いた高精度地形解析による災害調査技術

ルーチェサーチ株式会社

最優秀中小・ベンチャー企業賞(中小企業庁長官賞)

リトルキーパス

ロボットアシストウォーカーRT.1

株式会社幸和製作所

RT.ワークス株式会社

日本機械工業連合会会長賞

人-ロボット協調安全用スリーポジションイネーブル装置

IDEC株式会社

日本機械工業連合会会長賞

協働ロボット FANUC Robot CR-35iA

ファナック株式会社

審査員特別賞

介護老人福祉施設の変革(生産性革命)実現のためのロボット利活用の推進

社会福祉法人シルヴァーウィング

審査員特別賞

レスキューロボットコンテスト

レスキューロボットコンテスト実行委員会

優秀賞

まほろ(バイオ産業用汎用ヒト型ロボット:ラボドロイド)

ロボティック・バイオロジー・インスティテュート株式会社

国立研究開発法人産業技術総合研究所

優秀賞

セコムドローン

セコム株式会社

優秀賞

土壌センサー搭載型 可変施肥田植機

井関農機株式会社

国立大学法人鳥取大学(森本英嗣研究室)

優秀賞

農業用アシストスーツ

国立大学法人和歌山大学

パワーアシストインターナショナル株式会社

 

〔業務部〕